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知的障がいとは?
2024.01.24
福祉・学校全般
みなさま、こんにちは。
ジェイアイシーセントラルの永田です。
当社は、今から約35年前に特別支援学校に通われる生徒様専用の保険を取り扱う代理店として創業いたしました。
日々、事故対応や加入のお手続きをさせていただいておりますが、サービスとして「特別支援学校の保護者様向け」のセミナーを定期的に開催しております。
これまで、民事信託や様々な福祉サービスの話、グループホーム生活の話などお役立ちいただけるような内容をご案内してまいりました。
これからも保険のことだけなく、多岐にわたるご相談を受け、みなさまに寄り添う代理店であり続けるために、いま一度「知的障がいに関すること」を振り返ってみたいと思います。
知的障がいとは?
厚生労働省は、「知的機能の障がいが発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ、日常生活に支障が生じているため、何らかの特別の援助を必要とする状態にあるもの。」と定義しています。
また、知的障がいであるかの判断基準については、「次の (a) 及び (b) のいずれにも該当するものを知的障がいとする。」としています。
(a) 「知的機能の障がい」について
標準化された知能検査(ウェクスラーによるもの、ビネーによるものなど)によって測定された結果、知能指数がおおむね70までのもの。
(b) 「日常生活能力」について
日常生活能力(自立機能、運動機能、意思交換、探索操作、移動、生活文化、職業等)の到達水準が総合的に同年齢の日常生活能力水準(※)の a, b, c, d のいずれかに該当するもの。
※参考として、18歳~29歳のものを掲載します。
引用:厚生労働省ホームページ 調査の結果|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
知的障がいの種類(程度)について
前述の通り、知的障がいの診断・重症度は、知的能力を表すIQ(知的指数)と日常生活への適応能力を総合的に判断し、「軽度」「中等度」「重度」「最重度」の4つに分けられています。
それぞれの特徴をご紹介させていただきます。
軽度
・支援があれば、読字や金銭などの概念を理解することができ、また買い物や家事なども1人でできるようになる。
・就学前に明らかな発達差が分かりにくい。
・コミュニケーションはパターン化されていることが多い。
・記憶や計画、感情のコントロールなどが苦手である。
中等度
・読字や金銭などの概念は小学生レベルにとどまり、常に支援が必要である。
・就学前、言葉の発達はゆっくりである。
・単純なコミュニケーションであればできる。
・判断や意思決定をすることが難しく、支援が必要である。
重度
・読字や金銭などの概念について、ほとんど理解することが難しく、常に支援が必要である。また食事や身支度、入浴などを含むすべての日常生活上の行動では、継続的な支援が必要である。
・幼児期では会話するのが難しい。
・身振りや、単語・句を区切った単純なコミュニケーションであればできる。
最重度
・認識できるものは目の前にある物理的なものに限り、常に支援が必要である。また食事や身支度、入浴などを含むすべての日常生活上の行動では、他者の支援がないと難しい状況である。
・身振りや、単語・句を区切ったコミュニケーションでも理解が難しいこともある。
参考:アメリカ精神医学会「DSM-5」(「精神疾患の診断・統計マニュアル」第5版)
知的障がいのある方を支える福祉サービス
知的障がいのある方の生活をサポートするための福祉サービスや仕事で困った際に相談できる支援機関などをご紹介いたします。
療育手帳制度
療育手帳は、児童相談所 又は 知的障害者更生相談所において『知的障がいがある』と判定された方に交付される手帳です。
等級は「重度」と「それ以外」に区別されていますが、自治体によってはさらに細分化しているところもあります。療育手帳の名称も自治体によって異なります。
療育手帳が発行されると、障害者雇用への応募が可能になったり、公共料金の割引や助成金制度、税金の軽減など、受けられる可能性があります。
知的障害者更生相談所
18歳以上の知的障がいのある方で日常生活・仕事などの相談や職業判定、療育手帳の判定・交付を行う場所です。都道府県や市に設置されていますので、日常生活や仕事で困ったことがあったら、まずはそこで相談してみると良いでしょう。
成年後見制度
日常生活を送る上で、賃貸や売買といった法的行為が必要になることもあります。その時の判断能力に不安がある場合、成年後見制度というサポートがあります。成年後見制度のサポート内容は、判断能力の程度に合わせて「補助人」「保佐人」「成年後見人」があります。
詳しくは、過去の投稿を是非ご一読ください。
ニュース・コラム|成年後見制度|ジェイアイシーセントラル (jiccentral.co.jp)
ご存じのことばかりだったかと思いますが、今回は「知的障がい」に関することをご紹介させていただきました。
執筆者プロフィール
福祉営業部 永田 帆香
本年もどうぞよろしくお願いいたします。